【詳しく】「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」の違い
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こんにちは😊
スタッフのおぐです。今日は「次亜塩素酸水」「次亜塩素酸ナトリウム」の違いを解説していきたいと思います。
違いがわからず「どっちも危険なんじゃない?」と思われるのは無理ないと思います。厚生労働省の説明もありますが、正直よくわからないと私も感じています(苦笑)
そこで、違いをしっかりお伝えしたいと思い、書かせていただきます!
目次
今回は、かなり論理的な説明となっています。化学式や文字多いのが嫌いな方は、こちらの記事【子どももわかる!「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」の違い】をお勧めします。
1.「次亜塩素酸水」と「次亜塩素ナトリウム」の違い
次亜塩素酸水と次亜塩素ナトリウムの違いを、結論から申し上げますと...
次亜塩素酸水:
- 除菌力が高さのわりに、人体への悪影響は少ない。
- いつも飲んでいる水道水も、とてもうすい次亜塩素酸水。
- 歯医者さんでの口のなかの治療やうがいにも使われる。
- スーパーにあるカット野菜の洗浄や、食品工場の除菌にも使われる。
- 海外では空間除菌のために噴射ゲートとしても使われる。
- ペットの手足や毛に吹きかけてもOK
- アルコールと違い、消臭効果もある。
- 濃度によっては皮膚が傷つくことも。
- 強酸性よりも、弱酸性~微酸性に調整されているものが多い。
- 次亜塩素ナトリウムよりも、殺菌効果は高い。
次亜塩素酸ナトリウム:
- 漂白剤のこと。
- 強アルカリ性で除菌力が高い。
- 強アルカリ性だから、直接皮膚につくと皮膚が溶けるため危険。
- 強アルカリ性だから、皮膚だけでなく、ウイルスのたんぱく質も溶かす。
- 塩酸など酸性物質と混ぜると毒ガスである塩素ガスが発生して危険。
なんだか結論が難しくなってしまいました。。
気を取り直して、わかりやすい解説をこれから話します!
2.「次亜塩素ナトリウム」とは?
「次亜塩素ナトリウム」というのは、日常生活でも使っている「漂白剤」「カビ取り剤」です。
「混ぜるな!危険!!」と必ず書いてあると思います。
理科の実験で、塩酸と混ぜる実験を行ったことがあると思います。
化学式:NaClO + 2HCl → NaCl + H2O + Cl2
たぶん、この式を中学理科で習ったはずです(笑)
「次亜塩素酸ナトリウム」と「塩酸」を混ぜると、「塩素ガス」が発生します。
「塩素ガス」は、吸い込むと塩素臭がして頭が痛くなり、下手すると死んでしまいます。危険ですので、混ぜないようにしましょう。
しかし、実は、塩素の殺菌能力というのは、強アルカリ性よりも、pHが低め(弱酸性~微酸性)のほうが高いのです。
そのため、「次亜塩素ナトリウム」よりも「次亜塩素酸水」のほうが殺菌効果は高いんですよね。
3.殺菌のメカニズム
「次亜塩素酸ナトリウム」にしても、「次亜塩素酸水」にしても、次亜塩素酸イオン(OCl-)や次亜塩素酸(HClO)という物質によって殺菌作用をもつようになります。
次亜塩素酸イオン(OCl-)は、塩素分子(Cl2)を水(H2O)に加えて反応させた時に、次亜塩素酸(HClO)と共に生まれます。
この次亜塩素酸イオン(OCl-)と次亜塩素酸(HClO)が、実際どのくらい液体中に存在するかは、その割合はpHに依存します。図を参照に見てください。
(下図は、「弱酸性次亜塩素酸水溶液の各種芽胞に対する殺菌効果およびその適用事例」より引用。次亜塩素酸イオン(OCl-)や次亜塩素酸(HClO)を「有効塩素」と呼ばれ、存在比率がpHによって変化することを図で示しています)
漂白剤は強アルカリ性(pH11~12)ですので、ほとんど次亜塩素酸イオン(OCl-)です。図の右側になります。
もし酸性が強くなってくると、塩素が発生します。図の左側ですね。
次亜塩素酸水は、微酸性~酸性と言われているので、図の山の部分になります。
「次亜塩素酸水」のことを「次亜塩素酸」とも呼ぶことがあります。
これは、次亜塩素酸(HClO)と次亜塩素酸イオン(OCl-)の割合が、pH5ぐらいであれば、ほぼ「次亜塩素酸」だけですよね。ほぼほぼイコールだから同じように呼ばれるみたいです。
この図を頭に入れて状態で、では殺菌のメカニズムを見てみましょう...!
先ほどの図に登場した、HClO、ClO-、Cl2には、いずれも液体中に存在しており(解離平衡成分)、どれも除菌・消臭効果が有ります
でも実際のところとしては、塩素(Cl2)は飛散速度が速く安定しないため、毒ガスになって消毒どころではないようです。
そのため、除菌・消臭効果の中心は、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO-)となります。
次亜塩素酸(HClO)は、強力な酸化作用を持っています。Cl+が強く電子を引き寄せるため、周りの物質から電子(2e-)を引っこ抜くことで殺菌・消臭します。
これが次亜塩素酸水の殺菌力のもとです。
次亜塩素酸イオン(ClO-)も、細胞壁や形質膜の外側から酸化作用を及ぼして損傷を与えることができます。
次亜塩素酸ナトリウムは、それに加えて、強アルカリ性であるためタンパク質を加水分解して溶かす性質を持ちます。コロナのようなウイルスのタンパク質も溶かしてしまうのです。
(※その代わり、皮膚や粘膜に使うと溶けるので、物の消毒しかできません)
どちらも酸化作用による殺菌効果を持ちますが、次亜塩素酸(HClO)と次亜塩素酸イオン(ClO-)では、次亜塩素酸(HClO)のほうが殺菌効果が高いです。
では、どうして次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO-)のほうが殺菌効果が高いかというと、これは細胞膜への透過性がちがうからです。
(下図は、「弱酸性次亜塩素酸水溶液の各種芽胞に対する殺菌効果およびその適用事例」より引用。この菌は芽胞形成菌で、殺菌している様子だと理解してください)
コロナやインフルエンザのようなウイルスや、ほとんどの細菌は、次亜塩素酸ナトリウムのpH12という強アルカリ性によって溶かせます。加えて次亜塩素酸イオン(ClO-)の殺菌効果で殺菌できます。
しかし、特殊な炭疽菌や枯草菌のような耐久力のある芽胞形成菌の場合、脂質二重層に阻まれ、十分な効果を発揮できないことがあります。
次亜塩素酸水は、微酸性であるため肌を溶かす心配なく、芽胞形成菌の枯草菌にも効果を示しています。
「殺菌効果の高い次亜塩素酸(HClO)を多く含むことになる、弱酸性~微酸性あたりが、一番消毒効果が高い」
ということです。
また、塩素消毒が水道水に使われている理由としては、消毒効果が持続しやすいためです。
浄水場で殺菌したものが、配水管を通る間に殺菌力を失ってしまうと、家庭に届くまでに再汚染される可能性があります。塩素消毒は、効果が持続しやすいため、再汚染のリスクが少ないとされています。
4.「次亜塩素酸水」とは?
「次亜塩素酸水」というのは、pHを調整することで「次亜塩素ナトリウム」より高い殺菌効果を持っています。
ですが、「漂白剤よりも劇薬なのか」と言われると、必ずしも消毒効果に比例していません。
(おぐも、普段弊社の次亜塩素酸水(コハクエース)を使っていますが、漂白剤のように肌がぬるぬるして溶けるようなものではなく、むしろアルコール消毒のような乾燥もなくて、肌に触れても負担は少ないと感じています)
実はこの安全性に関しては、きちんとした検証も出されています。
弱酸性電解水の有効性および頻回使用における安全性について、北里研究所バイオイアトリックセンター(新薬と臨床Vol.46,No.11)で次のような試験結果を述べています。
「手荒れ発現率は一般消毒剤の63%に比べ3.1~17.2%とはるかに少ない数値であった。頻回手洗いにおいて通常使用されている消毒剤とほぼ同程度の効果があり、手荒れが現れても速やかに消失する例が多く臨床的にほぼ安全であると考えられる。」
次亜塩素酸水は、「殺菌効果が高いけれども、比較的に肌に優しい消毒剤」です。
だからこそ、歯医者での口内治療やうがい、食品添加物としてカット野菜の洗浄や食品工場の除菌などに使われているわけです。
次亜塩素酸水の作り方は会社ごとに異なります。
塩酸を使う会社もありますが、弊社では「コハク酸」を用いています。
「コハク酸」は聞きなれないかもしれませんが、貝類に含まれるうまみ成分です。
次亜塩素酸水が安全とは言え、塩酸のような劇薬が使われているのは心配...という方は、弊社の「コハクエース」をお試しください。
また、塩酸を用いないでつくることによって、保管期間も伸びています。
次亜塩素酸水の通常の保管期間は3か月程度と短いですが、コハクエースの場合は1年~2年(保管状態による)くらいもちます。
「業務用消毒剤として店舗用に買いたいが、保管もしっかりできるものであってほしい」
そんなあなたは、「コハクエース」をお試しくださいませ。
はじめて葉月を使うお客様はこちらから、商品ページをのぞけます。
以前も葉月ショップでご購入した方は、ログインしてからショップをご利用していただくとお得です。
今まで「次亜塩素酸水」に馴染みがないあなた。
この記事を読んで「次亜塩素酸水」は、「除菌力が高いのに、肌に優しい」ということを覚えてもらえたら嬉しいです。
以上、スタッフおぐでした!😊
※ここでは、わかりやすさを重視しているため、除菌と消毒、殺菌の違いはありません。菌を不活性化する行為と考えていただければと思います。
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