【詳しく】「次亜塩素酸水」と「アルコール」の違い
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こんにちは😊
スタッフのおぐです。今日は「次亜塩素酸水(じあえんそさんすい)」と「アルコール」の違いを「論理的に理解したい人」向けに話したいと思います。
厚生労働省の説明もありますが、正直よくわからないと私も感じています(苦笑)
そこで、「次亜塩素酸水」と「アルコール」の違いをしっかりお伝えしたいと思い、書かせていただきます!
目次
1.「次亜塩素酸水」と「アルコール」の違い
次亜塩素酸水とアルコールの違いを、結論から申し上げますと...
次亜塩素酸水:
- 除菌力が高さのわりに、人体への悪影響は少ない(手も荒れにくい)。
- アルコールとちがって、消臭に使える。
- ペットの手足や毛の消臭にも使える。
- いつも飲んでいる水道水も、とてもうすい次亜塩素酸水。
- 歯医者さんでの口のなかの治療やうがいにも使われる。
- スーパーにあるカット野菜の洗浄や、食品工場の除菌にも使われる。
- 海外では空間除菌のために噴射ゲートとしても使われる。
- ただし濃度によっては皮膚が傷つくことも。
- 強酸性よりも、弱酸性~微酸性に調整されているものが多い。
- 殺菌効果は高い。
アルコール:
- アルコール消毒。揮発する。
- インフルエンザやコロナのような「エンベロープウイルス」には効果がある。
- ノロウイルスなど「ノンエンベロープ」には効果がない。
- 濃度が薄まると、殺菌効果は弱まる。
- 手指消毒は70~80%ほど濃度が必要。
- 間違って薄い物を買っても、あまり意味はない。
なんだか結論が難しくなってしまいました。。
気を取り直して、わかりやすい解説をこれから話します!
2.「アルコール」とは?
お酒も「アルコール」と言われますよね。お酒に含まれているのは、正式な名前は、「エタノール」です。
「アルコールランプ」に含まれるのは「メタノール」です。「メタノール」は毒物に指定されていますので、飲めません。また、手肌にも使えません。あくまで燃料用です。
アルコールはおおまかなくくりで「メタノール」「エタノール」他にも炭化水素の一部がヒドロキシ基(OH)であれば「アルコール」に含まれます。
例えば、蝋に含まれるセタノールも、中性脂肪も、ガムの甘さの基になるキシリトールも、全部広義でいえばアルコールになります。
ですが、今回取り上げる、お店で消毒用として使われるのは、エタノールです。
そのため、今回はこの「エタノール」に関して、説明したいと思います。
エタノール(C2H6O)は、示性式で表すと(CH3CH2OH)です。
エタノールは、歴史が古く、果物などの発酵から見つけられお酒となったり、昔から飲料用として使われます。有史以前から人間はお酒を飲んでいたといいます。
お酒は、とても簡単に言えば、ジュースを発酵させてできます。
発酵する過程で、ジュースの糖分が分解され、エタノールと二酸化炭素になります。バイオエタノールのような燃料、パンの発酵も同じ仕組みです。
発酵するときに、酵母菌が糖に対して「かもすぞ~」とがんばってくれるわけです。
ワインであれば、ぶどうに含まれる糖分を発酵させることができますが、ビールや日本酒の場合はデンプンが糖にならないと酵母菌はうまく働きません。
ビールの場合、ここで登場するのが「アミラーゼ」です。デンプンを麦芽に含まれるアミラーゼの作用で、糖分にしてくれます。
「アミラーゼ」は、人の唾液にも含まれます。映画「君の名は。」でも「口噛み酒」が登場しますが、この「口嚙み酒」が発酵できるのは、唾液に含まれるアミラーゼのおかげです。
日本酒の場合は、コウジカビがこの役割をしてくれます。
そのあと、酵母菌(S.セレビシエ..etc)が糖を分解してエタノールと二酸化炭素を生み出します。
アルコールは、色々とありますが、その中でも「エタノール」のことをアルコール呼びやすいです。
3.「消毒」と「除菌」どっちがいいの?
消毒のためのアルコール(エタノール)というと、厳密にいうと医薬品である「消毒用アルコール」と、食品用アルコールの「除菌剤」など、言い方が分かれています。
「消毒」と「除菌」どっちがよいの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、これは「薬機法」との兼ね合いで、慣習的に表現は異なっているようです。
医薬品、部外医薬品、化粧品などは、「薬機法」という法律に基づいて表示しなければいけません。
医薬品は、製造販売にかかる免許が必要であり、難しい条件をクリアして、初めて「人体への効能」をうたえるようになります。
そのハードルが無い食品用アルコールは「除菌剤」などと称しています。そして「手指への効果」がうたえないため、「手指消毒」といった宣伝はできません。
「消毒」とかいてあれば「除菌」よりも効果が高いのかと問われれば、効果が同じぐらいのものもありますし、一概に本当は言えないと思います。
「手指消毒」と書いてないからといって「手指に使うと害になるのか」と言われると、まぁアルコールはアルコールですから、宣伝・表記できないだけなんですよね。だから、除菌アルコールを手に使っても(あるいは仮にお酒70%アルコールのを手に使っても)、効果は十分あるわけです。
ですから、医薬品、部外医薬品、化粧品、雑貨、どれでもそうですが、区分分けは確かに法律上正しい目安です。でも、「実際使えるのか。効果があるのか」というのは、また別問題だったりします。
「医薬品」というのは、1つの安心の目安にはなるかと思います。
ただ、「医薬品」であれば、その検査などのハードルをクリアさせるために、開発費はかさんでいるはずです。雑貨である「除菌剤」よりも値段は高いのに、効果は似たり寄ったり...という可能性もないわけではありません。
アルコール限って言えば、「消毒剤」と「除菌剤」という言葉の表現よりも、エタノールの濃度が70%以上あるかどうかなど、中身で確認したほうがよいんじゃないかと思います。
「消毒・除菌」論争は、アルコール以外の除菌剤にも言える話です。
4.消毒のメカニズム
さて、アルコール消毒のメカニズムについて。
アルコール消毒で効果があるウイルスは、エンベロープウイルスと呼ばれる「インフルエンザ」「コロナウイルス」などです。
エンベロープウイルスは、ウイルスの周りを「エンベロープ」と呼ばれる膜で覆われています。エンベロープは、脂質、糖たんぱく質、タンパク質で構成されています。
アルコールや界面活性剤(石鹸)などは、このエンベロープを破壊することで、感染力を失わせます。
ちなみに、人間の皮膚を守っている皮脂膜も、脂質でできていますので、アルコールや手洗いで皮脂膜にもダメージを与えます。
特にエタノールは揮発性が高いため、手にある水分も一緒に揮発させて、乾燥させてしまいます。
すぐに乾くのがメリットであり、デメリットになっています。
ただし、アルコールは、ノンエンベロープウイルスである「ノロウイルス」などには、効果がありません。
「次亜塩素酸水」は、「次亜塩素酸ナトリウム」(漂白剤)のような強アルカリ性による殺菌効果はもっていません。その代わり、皮膚についても悪影響は少ないのが特徴です。
(「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」の違いについてはこちらの記事を参照してください。【子どももわかる!「次亜塩素酸水」と「次亜塩素酸ナトリウム」の違い】)
「次亜塩素酸水」は、強力な酸化作用のみでウイルスや細菌を不活性化できます。
酸化作用によって、電子を引き抜いて破壊するので、ウイルスの核や、細菌の核まで壊せます。
ノロウイルスだけではなく、芽胞形成菌の枯草菌にも効果があるなど、より強い殺菌効果を持ちます。
しかも、揮発性がないため、次亜塩素酸水は、殺菌効果が持続するのが特徴です。
持続して殺菌状態が続きやすいので、水道水にも使われます。
5.「次亜塩素酸水」とは?
「殺菌効果が高いということは、人間にも悪影響はないの?」と心配になる方もいると思います。
漂白剤を手に取ると、手が溶けてぬるぬるしてしまいます。
アルコール消毒を傷口に吹きかけると、とってもしみて痛いです。
ですが、次亜塩素酸水は、あまり肌を傷つけません。
この安全性に関しては、北里研究所バイオイアトリックセンターによって、検証がされています。
検証結果を要約すると、次亜塩素酸水をいっぱい使っても、他の消毒剤にくらべて、あまり手荒れになりにくかったと報告しています。
次亜塩素酸水は、「殺菌効果が高いけれども、カラダにやさしい消毒剤」です。
だからこそ、歯医者さんでの口のなかの治療やうがい薬、カット野菜の洗浄、食品工場の除菌などに使われています。
次亜塩素酸水の作り方は会社ごとに異なります。
塩酸を使う会社もありますが、弊社では「コハク酸」を用いています。
「コハク酸」は聞きなれないかもしれませんが、貝類に含まれるうまみ成分です。
次亜塩素酸水が安全とは言え、塩酸のような劇薬が使われているのは心配...という方は、弊社の「コハクエース」をお試しください。
また、塩酸を用いないでつくることによって、保管期間も伸びています。
次亜塩素酸水の通常の保管期間は3か月程度と短いですが、コハクエースの場合は1年~2年(保管状態による)くらいもちます。
「業務用消毒剤として店舗用に買いたいが、保管もしっかりできるものであってほしい」
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今まで「次亜塩素酸水」に馴染みがないあなた。
この記事を読んで「次亜塩素酸水」は、「除菌力が高いのに、肌にやさしい」ということを覚えてもらえたら嬉しいです。
以上、スタッフおぐでした!😊
※ここでは、わかりやすさを重視しているため、除菌と消毒、殺菌の違いは大きくありません。菌を不活性化する行為と考えていただければと思います。