シンナーやペンキで手荒れして皮膚がヒリヒリ。手への刺激を緩和するには?
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シンナーや有機溶剤とよく使う方、塗装職人向けに手荒れの記事を書きました。
もくじ
1.シンナーはどうして手荒れの原因になるのか。
2.ペンキを落とす方法は?
3.肌のバリア機能を高めて手荒れを予防する
余談 刺激性接触性皮膚炎とは?
1.シンナーがどうして手荒れの原因になるのか。
いくつか原因があります。
①手の水分を蒸発させて、乾燥させてしまうため。
シンナーは揮発性が高いため、手肌に付着すると手の水分を抜き取って蒸発します。手が乾燥すると、手荒れになります。
②シンナーが刺激物であるため。
また、シンナーなどの有機溶剤は、刺激物であるため、誰が触ってもかぶれる特徴を持ちます。
シンナーによって引き起こされる接触性皮膚炎は、アレルギー性接触皮膚炎ではなく、刺激性接触性皮膚炎にあたります。
男女で比べると皮膚の厚さは、男性の皮膚の方が厚いため外部刺激には強いのですが、それでも手荒れするほど、シンナーは刺激性が強いです。
③手荒れにならなくても、シンナーは肌から吸収され中毒症状を起こす
シンナーは「アンパン」のように、空気中に漂っているのを吸い込んでも中毒症状を起こしますが、肌からも吸収されて中毒症状を起こします。
シンナーの中毒症状になると、頭痛・めまい・嘔吐・意識喪失といった症状が見られます。
2.手肌についたペンキを落とす方法は?
特に塗装屋さんとして働く現場男子あるいは現場女子の中には、ペンキを毎日石けんで洗い落とすのが困難な場合があります。(時間をかけても、一度乾いたペンキは洗い落ちず、皮膚が自然と剥がれ落ちるまで落ちにくいです)
(1)ペイントうすめ液で洗い落とす。
(2)ボンドをぬって乾かして固まったら、引っ張りめくり落とす。
(3)マイクロファイバーなどのスポンジで、削り落とす。
どれも肌にはよくありません。
手っ取り早さから、健康にあまり良くないとわかっていても(1)をしている方も多いんじゃないかと思います。
(2)(3)も、肌のバリア機能である角質や皮脂膜を落とす行為なので、手荒れになる可能性があります。
他にできる方法としては、あらかじめビニール手袋をして、そもそも付着させないという方法ぐらいしか思いつきません。(これも蒸れると思います)
3.手荒れを防ぐために、化学物質による刺激を緩和する。
また予期せずとも、シンナー以外の、ペンキも含めた化学物質が手に付き、手荒れの原因になっていることも多いです。
そこで「ハンドプロテクター」がお勧めです。
もともと工場で、手を化学物質から守るために作られたハンドプロテクターは、有機溶剤、漂白剤、洗剤、石けんなど化学物質による手へのダメージを減らします。(※完全に防げるわけではありません)
一日の作業の前に塗り込むことで、手が化学物質から受けるダメージを軽減させ、手荒れを防ぐのに役立ちます。
一日1プッシュで、手洗い後も半日は効果が持続するので便利です。
実際に使っていただいた職人さんの声を掲載します。
「僕も実際に使っているんですけど。前だったら、塗料を落とすのに結構時間がかかったり、手についたりするので、落ちなかったりしたんですけど。あの、今、すぐに落ちてて。その時間を仕事に充てられています。子供と手をつないで歩いたりすると「お父さん、手、つるつるしてる!※」と言われたりとか。前、手をつないだら、「痛い!」とか言われてたんですけど。そういったところで、やっぱり塗装屋さんに向けて、子供いる方とか、子供と手をつないだりするのが楽しくなったりすると思います。」
※肌荒れを防ぐ効果
手荒れで悩む、主婦にも人気の商品です。
余談 刺激性接触性皮膚炎とは?
刺激性接触性皮膚炎は、アレルギー性接触性皮膚炎と異なり、刺激性が皮膚のバリア機能を上回ることで起きるため、誰にでも起こりうる可能性があります。
原因物質に触れて数分で症状を発症することが多いですが、濃度によっては徐々に症状が現れる場合もあります。
アレルギー性接触性皮膚炎と異なり、かゆみよりも痛みを強く感じることもあります。軽度であれば、乾燥、赤み、水ぶくれ、角質の剝離などの症状が見られ、重度になると、酷い炎症と共に、大きな水ぶくれ、激しい痛みが見られます。
刺激物質を避ける、刺激性を緩和することが、皮膚炎改善に大事になってきます。
可能であれば、シンナーで手に付着したペンキを落とすのは避けたほうがよいと言えます。
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