事務所の除菌に! ~感染経路減らす&マスク酸欠を解消する~
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事務所の除菌には、ウイルスや除菌液の性質を知り、感染経路を考え、オフィス内で共有して納得できるルールをつくることが大切です。
煩雑過ぎず、適度な習慣として日常生活に徐々に取り入れられるレベルから導入することで、実践しやすくなります(掃除の時に一緒にするなど)
また感染リスクを減らすためには、日常生活も変える必要があるかもしれません。(例えば、受動喫煙でも感染リスクは高まります。マスクを密着させると浅い呼吸になったり声が聞こえなかったりするので、呼吸のトレーニングがいるかもしれません)
とはいえ、会社には色んな方がお勤めされていて、色んな意見があると思います。意見が異なって、意見の押し付け合いになったら、ギスギスになって仕事にも支障がでます。
お互いに気持ちよく過ごせる程度で、除菌やコロナ対策をしていただければ、と思います。
もくじ
1.感染経路を減らすには
2.接触感染
3.飛沫感染
4.エアロゾル感染
1.感染経路を減らすには
ウイルス対策としてどこから消毒すべきでしょうか。
新型コロナウイルスの感染経路としては、接触感染、飛沫感染、エアロゾル感染の可能性を厚生労働省は提示しています。(2021年10月29日現在)
①接触感染:ウイルス保持者の体液(汗を除く)を直接触れる、または物を介して間接的に触れることで起こる感染。
「間接的」接触感染では、皮膚感染の可能性は低く、主に手に付着したまま、目をこすったり、食事をしたり、顔に触ったりすることで感染します。
②飛沫感染:くしゃみ、咳によって飛散した、飛沫による感染。
水分をまとった状態のウイルスが、ウイルス保有者から発され、1~2m程度飛んで数秒で地面に落ちてしまいます。このため、「ソーシャルディスタンス」や「マスク」が言われています。
③エアロゾル感染:ウイルスと水分を含んだ状態の微小粒子を吸入して起こる感染。空気感染とは異なります。
2~3μm以下のエアロゾルは、軽いためにすぐには地面に落下せず、しばらくの間、空気中を漂い続けます。これを口や鼻から吸いこむことにより感染する可能性があると言われています。
いずれの経路も、最終的には、口、鼻、のど、肺、目の粘膜や結膜などから入り込み、体内に侵入します。
この侵入経路を意識し、シャットアウトしていくことが感染予防に繋がっていきます。
2.接触感染
手洗い・うがいは、簡単にできる効果的な方法です。まず、この基本的な習慣をしっかり抑えましょう。(手洗いは、手が荒れない程度で。回数が多くなる場合は、保湿クリームなど適宜使いましょう)
接触感染対策として他に何ができるでしょうか。
事務所内の、手に触れそうなところを一度おさらいして、共有することが大切です。
オフィスの共有道具》
コピー機、デスク周り、電話、ドアノブ、トイレ、自販機、会議室、エレベーター......オフィスの共有物は、こまめに消毒するのがお勧めです。
埃などを拭き取ってから、アルコールや次亜塩素酸水で除菌するのが効果的です。
アルコールの場合は、確実に消毒できる濃度としては、アルコール濃度70%~80%ほどが良いと言われています。60%代でも一定の効果はあると言われていますが、やはり効果はやや落ちるようです。
※アルコールは、アクリル板やトイレの便座、革製品には不向きです。
アルコールだと値段が高い場合は、代替物として、次亜塩素酸水(※漂白剤ではない)をお使いいただけます。各販売会社の指示に従って適度に希釈をして使いましょう。濃度によって効果は異なりますが、アルコールでは不活性化できないノロウイルスや芽胞形成菌にも次亜塩素酸水は効果があります。
※次亜塩素酸水・次亜塩素酸ナトリウムは、金属の除菌には不向きです。
特に水に弱いコピー機やパソコン(特にレンズ)の消毒には、直接吹きかけず、なかの電子機器やディスプレイ、レンズ等の繊細な部分は、慎重に行ってください。時間はかかりますが、こうした部位だけ紫外線による除菌グッズを使うのもありかもしれません。
※どの除菌が、どの素材に使えるかどうかは、こちらの記事をご参考にどうぞ。(革製品の消毒にアルコール除菌はNGです|除菌液と素材の相性一覧)
※次亜塩素酸水と漂白剤の違いについては、こちらの記事をご参考にどうぞ。()
トイレのハンドドライヤーの安全性》
一度安全性が疑われたハンドドライヤーですが、再度検討があり、感染経路になりうる可能性は低いと、最新版の経団連もオフィス周りのガイドラインを再発表しました。
ハンドドライヤーは、業者に定期的なメンテナンスをして、清潔さを保っていただければ、問題なく使えるそうです。ハンカチを一日何回も同じ使うよりも清潔ですので、ぜひ復活させてほしいと思います。
3.飛沫感染
ソーシャルディスタンスとマスクが有効的だと言われています。
マスクがない場合も、咳エチケットを心がけましょう。ハンカチを使う、ひじの内側を使うなど、飛沫を飛ばさないように注意しましょう。
マスクを二重に使われる方もいますが、酸素が十分に取り込めなかったり、熱がこもったりするため、酸欠や熱中症の危険もあります。過度にしすぎないでください。
また、布マスクでは十分な効果がない、という議論もありますが、飛沫を飛ばすリスクは80%以上軽減できます。ただし、エアロゾル感染の軽減には効果は50%以下と、不織布マスクが70%も効果があるのに比べると少ないかもしれません。ですが、どちらのマスクも、十分に顔にフィットさせることが重要です。
アクリル板による仕切りも、余裕があれば設置してもよいかもしれません。
オフィスでも出来る!マスクによる酸欠を解消する方法》
マスクをしていると気づかないうちに酸欠になりがちです。酸欠になると、仕事効率も悪いですし、イライラしやすく仕事場の雰囲気にも影響があります。
そこで会社でも(学校でも)できる酸欠解消法をご紹介します。いずれも、椅子に座りながらできる方法です。
①呼吸法「腹式呼吸」
「深呼吸」「腹式呼吸」が酸欠解消には有効的、だそうです。
ですが、そもそも「深呼吸」「腹式呼吸」とは、どのような呼吸なのでしょうか。できているつもりで、できていないことも多いのが「呼吸」です。
(かく言うおぐも、以前に身体の筋力低下と凝りすぎで「深呼吸」どころか「呼吸」がまともにできず「浅い呼吸」状態になったことがあります。無自覚だったので衝撃的でした。かなりメンタルも身体も苦しかったです。今は「呼吸」できていますが「腹式呼吸」までは、まだわかっていない気がします💦)
だからこそ、「呼吸」に関して調べさせていただきました。
まず、呼吸自体が浅くなっている人の特徴としては、「肩が狭まって丸まっている」姿勢、つまり猫背になりがちなこと。
(この姿勢自体は、パソコン・ケータイをいじりがちな人、女性は年齢とともに背筋筋の衰えからなりやすい姿勢なのでご注意を!)
また呼吸自体は浅くなくても、「腹式呼吸」と「胸式呼吸」があります。
「胸式呼吸」は、「大きな呼吸」です。深呼吸とはちがい、「深い呼吸」ではありません。
「胸式呼吸」の特徴は、胸が膨らみ、肩が持ち上がることです。「腹式呼吸」は、横隔膜だけが動くのでお腹が多少動いても、肩は動かないそうです。
「腹式呼吸」がうまくできていない人の特徴としては、声量が小さいこと。ふうせんを膨らませるのが苦手なことです(おぐは、両方ともあてはまります..)
もし、当てはまるようでしたら、ペットボトルや風船でのトレーニングがお勧めです。おぐも始めました。酸欠には注意してください(参考:シュート氏のブログ記事)
この時に使う筋肉(横隔膜)が、腹式呼吸に使う筋肉なんだそうです。
腹式と聞くと「お腹周りの筋肉」と思い「腹筋」思い浮かべますが、あまり関係ないそうです。深呼吸に大事な筋肉は「横隔膜」なんだそうです。
(昔は慢性鼻炎のぜんそく持ちでしたので、今はぜんそくもなく鼻呼吸できるだけでもありがたいのですが、腹式呼吸はまだまだ難しそうです)
話が脱線してしまいましたが、特に酸欠改善の呼吸方法としては、吸う秒数よりも、吐く秒数を倍以上かけて行う「腹式呼吸」が有効だそうです。
「1,2」と鼻で吸ったら、「1,2,3,4」と口をすぼめながら吐くような呼吸です。これを20回繰り返してください。
②猫背のリセット!肩の周りのストレッチ
酸欠状態は猫背になりがち。
そこで、まずはできるだけ背筋をのばしましょう。
それから、肩に力を入れて持ち上げてストンっと落とします。この動作を繰り返し5回。
それから肩をゆっくり回しましょう。これも、前まわし、後ろ回し、それぞれ5回ずつ行うと効果的です。
肩こり改善にもなるので、休み時間や合間に、ぜひやってみてください。
※肩こりはマッサージよりも肩甲骨ストレッチの方が効果があります。
4.エアロゾル感染
これまで、エアロゾル感染には、定期的な換気が有効とされています。特に喋ったり、食事をしたりする場合は、換気を積極的に行いましょう。
しかし、他に気を付けることやできる対策はないのでしょうか。
実は、「新型コロナウイルスは、PM2.5によって、感染・重症化・死亡もしやすくなる」と言われています。
PM2.5が増加すると ACE2受容体という酵素受容体が増えるそうです。新型コロナを含むいくつかのコロナウイルスは、細胞へ侵入する際の足がかりとしてACE2受容体を利用します。
このため、感染リスク増加の要因になると言われています。
また、各地で観測されたデータとして、PM2.5が多い地域では死亡率も高くなる傾向がみられています。
(詳しくはこちらの石田雅彦氏のブログ記事をご参照ください)
PM2.5は、大気汚染だけでなく、電子タバコも含めタバコにも含まれます。
もし、会社内で喫煙者がいらっしゃれば、一度感染リスク危険性の説明と、喫煙場所の見直し、可能であれば医者の指示の下の禁煙治療を薦めてもよいかもしれません。
また、次亜塩素酸水による空間除菌も、換気しづらい室内に使ってもよいかと思います。(次亜塩素酸水の空間除菌と物の除菌について)
まとめ》
感染しないようにするために、3つの感染経路から防ぐ方法を今回はお伝えしました。ぜひ、心がけていただければと思います。
ただ、どんなに物理的に除菌しても、人との関わりが少なくなって鬱っぽくなっては、やっぱり健康に良くないと思います。菌を気にしすぎることで、潔癖症になっても生きづらいですね。
「感染」とは、多少ウイルスや菌が侵入しただけでなりません。侵入した体内で「増殖」したときに使われます。数個ウイルスを持っただけの「陽性者」は、「感染者」と比べると拡散リスクはさほど高くなく、無症状で終わることもあります。
仮にウイルスや菌が侵入しても、元気な身体であれば、さほど症状で悩まず、また移すリスクも少なく済みます。撃退できるように、普段から体力や健康面に気遣いたいですね。適度な運動、休息、食事を心がけましょう!
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