口に入るおもちゃの除菌に。おもちゃを安全に除菌する方法3選(メリット・デメリット)
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保育園で感染症が....。子どもたちが安心して遊んでもらうために、おもちゃの除菌をしたいですよね。
でも、小さい子だと口に入れたりするので、どう除菌したらいいのか不安になりますよね。
そこで、安心安全におもちゃを除菌する方法をお伝えさせていただきます。
また、哺乳瓶や、生理カップなどの除菌にもお使いしていただけますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
1.お湯で煮沸する。
2.アルコールで消毒する。
3.アルコール以外の除菌剤を使う。
1.お湯で煮沸する
お湯を沸かして、鍋で煮沸する方法は、哺乳瓶だけではなく、素材にもよりますが、おもちゃにもお使いしていただけます。
煮沸消毒のメリット
メリットとしては、元が水とお湯を沸かすお鍋だけですから、どこでも手に入れられることと、安価さですね。
お湯を沸かすのはどこでもできますので、安価な方法だと思います。
煮沸消毒のデメリット
デメリットとしては、お湯を沸かすのが手間なこと。沸騰した状態で5分間煮込むのは、そこまでお手軽...ではないですよね。(あと、当たり前ですが、火傷などしないように注意が必要です)
お鍋に入れますので、あまりにも大きい物には使えません。
また、高温と水耐性がないといけませんので、どのおもちゃにも使える方法ではないことです。
ガラスやプラスチックでも、耐熱性がないといけません。
電池が使っているようなおもちゃは、当然NGです。
煮沸消毒は、安さは魅力的だけれども、物を選びますね。
煮沸消毒の方法
①煮沸消毒する前に、中性洗剤で汚れを洗い落とします。
②煮沸消毒のポイントとしては、お湯になったところから「ドボン」っといきなり浸けるのではなく、お鍋が水の状態から入れましょう。
温度差で割れたりするのを防ぐためです。
③沸騰した状態で5分間煮込みましょう。
※タオルなどの布類の煮沸消毒であれば、可能であれば、あらかじめ衣料用中性洗剤で汚れを落としておくことがお勧めです。
飾りつけなどのビーズ等が熱などに耐えられるかわからない場合は、やめておきましょう。
2.アルコール消毒
アルコール消毒は、今だと身近な方法ですね。
アルコール消毒のメリット
アルコール消毒のメリットは、乾燥が簡単で使い勝手がよいこと。
アルコール消毒のデメリット
デメリットは、インフルエンザやコロナ、黄色ブドウ球菌などのウイルスや雑菌には効果がありますが、ノロウイルスなどには効果がなく、万能とは言えません。
皮膚の乾燥に繋がり、荒れの原因になることもあるので、アトピー体質の子どもや、アレルギー体質の子どもに、ふきかからないように注意しましょう。
また、アクリルや革などには使えません。
(参照:革製品の消毒にアルコール除菌はNGです|除菌液と素材の相性一覧)
アルコール消毒方法
①あらかじめ、おもちゃの汚れやほこりは取る。
②アルコールを吹きかける
※アルコール消毒のポイントとしては、おもちゃなどが乾いている状態でお使いください。水に濡れている状態に吹きかけても薄まってしまいます。
※ムラができないように吹きかけてください。
※口に入るのを防ぐため、おもちゃはしっかり乾いてから子どもに渡しましょう。
※アルコール消毒は、濃度70%以上が目安です。60%以上でも多少ウイルスや菌を減らします。
3.アルコール以外の除菌剤
葉月でも何種類か除菌剤を扱っており、それぞれメリット・デメリットがあります。
アルカリ電解水「ファインチャージドウォーター」のメリット
メリットは、成分としては、水とミネラルだけで、もし直接口に入れたり、手で触っても問題ないこと。
通常はアルカリ性の性質を持っており、アルカリ性とイオンの力で除菌します。独自技術で、皮膚に触れると中性に戻り、口に入っても中性に戻ります。だから、乾いていない状態で渡しても、悪影響はありません。
除菌方法が簡単なことが便利です。
また、消臭効果もあること。臭いが気になる場合もオススメです。
アルカリ電解水「ファインチャージドウォーター」のデメリット
多くの雑菌には効果があります。理論上は、pH12に耐えられる菌やウイルスは限られますので、コロナやノロウイルスにも効果があると言えます。
ただし、黄色ブドウ球菌など一部の耐アルカリ性のあるウイルスや菌には効果が期待できません。
「ファインチャージドウォーター」の除菌方法
①あらかじめ、おもちゃの汚れやほこりは取る。
②「ファインチャージドウォーター」を吹きかける
※おもちゃに直接ムラができないように吹きかけてください。
次亜塩素酸水「コハクエース」のメリット
次亜塩素酸水は、コロナはもちろん、ノロウイルスや枯草菌にも効果があると、論文で発表されています。
理論上、除菌効果は、圧倒的にアルコール消毒やアルカリ電解水よりも強力で、より多くの種類の細菌やウイルスに効果があります。
また、もし肌に付着したとしても、既存のアルコールなどの除菌液よりも皮膚への悪影響が弱いです。歯医者の口内除菌にも使われています。
希釈をするため、コスパが良いです。
消臭効果もあります。
次亜塩素酸水「コハクエース」のデメリット
用途に合わせて希釈をするのが必要があるので、面倒な場合があります。百均の計量カップとスプレーボトルをお使いされるのがお勧めです。
金属は腐食する可能性があります。
次亜塩素酸水「コハクエース」の使用方法
①用途に合わせて希釈しましょう。
おもちゃの希釈目安としては、マスクと同じ「コハクエース1:水20」です。例えば、10mlのコハクエースを、200mlの水で薄めて使います。
②汚れや埃をあらかじめ拭き取りましょう。
③数十秒経過したら、吹きかけたコハクエースを拭き取りましょう。
※ムラなく、吹きかけてください。
※用途に合わせて、希釈をしっかり守ってお使いください。
※漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)のような、漂白効果はありません。詳しい違いは、こちらの記事(子どももわかる!次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムの違い)からご確認ください。
「ササッと農薬落とし」のメリット
「ササッと農薬落とし」は、野菜を洗うのと同じやり方で、哺乳瓶や搾乳機なども除菌できます。
成分は、炭酸ナトリウム(ベーキングパウダーの加熱後)、キサンタンガム(食品添加物・天然の増粘多糖類)、グリシン(食品添加物・筋肉の構成物質の1つ)、アルカリイオン水です。液性は、アルカリ性pH12以下です。
野菜や果物にも使える物ですので、安心していただけるかと思います。
「ササッと農薬落とし」のデメリット
希釈を守ってお使いください。
また、アルカリ性電解水「ファインチャージドウォーター」と違い、中性には戻りませんので、しっかり洗い流していただく必要があります。
洗えるものにしか使えないのが、デメリットになるかと思います。
「ササッと農薬落とし」の使い方
①洗い桶に、2リットルに対しカレースプーン1杯程度に、希釈します。
②希釈液がしっかり混ざったら、除菌したいおもちゃを洗い桶に入れて、あらいます。
③最後に、水でしっかり洗い流します。
まとめ
3つの「おもちゃの除菌方法」をご紹介させていただきました。
同じ方法で、生理カップなども除菌していただけます。
ぜひ、ご参考にしてください!
編集後記
スタッフのおぐ自身、おもちゃの消毒をこの記事を書くにあたって調べさせていただいたのですが、たまに間違ったことを公的機関が書いていて困ることがあります。
とある県のアップロードされた保育施設の除菌に関する質疑応答PDFでは、まるで次亜塩素酸水がコロナに全く効果がないように書かれていてビックリしました。厚生労働省も効果を認定しているはずです。
もちろんその資料が古いだけで更新されてないのかもしれませんが、効果に関して誤解を招く原因にはなっていると思います。
また同じ質疑応答PDFですが、アルコールの空中散布がどうして危険なのか(発火の危険性がある)といったことが理解されていないようでした。吸引しなければ大丈夫、というだけではありません。
(次亜塩素酸水は、世界的にはスポーツ大会の入り口付近で除菌用に噴霧されるなど使われた実績がありますが、アルコールは中国では発火火事になった事例もあり、むしろ注意が必要です)
薬機法との関連もあって表現が難しかったり、販売会社の商品ごとに次亜塩素酸水の製造方法が違って濃度や効能、言葉の定義が違うのもあり、わかりにくい部分があるのだと思います。
県でまとめている方も、そんなに化学や薬機法に精通しているわけでもなければ、わざわざ学術論文を読んでいるわけでもないと思います。そのため、誤解してしまったのではないかと推測します。
また、それぞれの販売会社も薬機法上に則って書きますので、効能が実際どうであろうと、画一的な表現方法しかできません。
薬機法は、消費者にとって安全性の保障には役立っている法律だとは思います。
でも、すごく乱暴な見方をすると、その商品の効果・効能は関係ないんです。ただ、厚生労働省が認めた有効成分の濃度が一定以上含んでいるかどうかで、その商品の効果があるかどうかを判断します。
(例えば「○○は手指消毒できます!」と言うには、「指定医薬部外品」である必要があります。石けんにも菌を不活性化する効果はありますが、「○○石けんは手指消毒できます」とは表記できません。石けんは、厚生労働省が認めた有効成分を一定以上含んでいるわけではありませんので「指定医薬部外品」にはならず、実際に効果があってもそういった表現はできません。これは他の除菌剤にも当てはまります)
アルコールが異常に値上がりしたのも、薬機法による「誤解を招く表現」で、まるでアルコールしかコロナに効果がないような印象を消費者に与えたためではないかと思います。
もちろん、アルコール消毒は、おぐも利用してますし、薬機法が商品を選ぶときの参考にすることもあります。ただ、この法律は、世の中にとって誤解を招くことも多いような気もします。
消費者側で、それぞれの除菌方法のメカニズムを理解し、薬機法上では何が言えないのかを理解していただくと、安くても効果がある賢いお買い物ができ、「なんとなく」で選ばなくてよいのではないかと思います。
「賢い消費者」になりましょう。
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